第17回Tour de 熊野 第三ステージ 太地半島
第17回Tour de 熊野 第三ステージ 太地半島
最終日は、和歌山県の海岸線に位置する街、太地町に設定された10㎞の周回コース10周で行われました。
この日は前日の熊野山岳ステージで大きく入れ替わった総合成績の逆転を狙う選手、ステージ優勝を狙う選手、各賞ポイント獲得を目指す選手の最後のチャンス。
それぞれのチームの思惑が入り混じる中レーススタート。
スタート直後から逃げたいチームと逃がしたくないチームの攻防が続きます。例年は2周目に入る頃には容認できる逃げグループを集団が見送る流れが見られますが、今日の集団は少々状況が違いました。
ジャイを含む8名が総合順位で数秒の僅差の中いて、中間ボーナスタイムを一つ獲得するだけで総合順位のジャンプアップが可能になります。
我々はその順位の入れ替わりを避けるため、早く逃がしたい。そこにチームメイトを乗せてステージ優勝を狙いたい。
ジャイのためにチーム総動員で逃げを作るために動きます。
しかし、ボーナスタイムを獲得してジャンプアップを狙う選手がそれを許さず決定的な逃げは決まらない。集団のままハイスピードでの駆け引きが続きます。
攻撃を仕掛ける伊丹
そんな中、集団の後方では3日間の疲れを抱えた多くの選手が脱落していきます。
ようやく5周目に入る頃に、総合タイムで上位に絡まない選手3名が抜け出しに成功します。
逃げるメンバーは那須ブラーゼンの吉岡直哉選手、ペガサスコンチネンタルのＵ23リーダー マイアン・カヤディ選手、アタックチームガストのトマス・ラボウ選手。
しかし、7周目にカヤディ選手が遅れ、8周目には吉岡選手も遅れてしまいます。
先頭はラボウ選手のみとなり、集団が吸収するのも時間の問題と、スプリントに向け残り2周から徐々に差を詰めていくハズでした。
スプリンター ヴァンデルプローグを抱えるアバンティーレーシングが集団をコントロールしスピードを上げていきます。
しかし、アップダウンを越えても、最終周回に入っても1分の差が詰まっていきません。
1人 対 集団、絶対的に有利な集団が差を詰められない。
みるみるうちに残る距離は減っていきゴールが迫ります。結局ラボウは追いかける集団を背中に手を上げ逃げ切り優勝。
追いきれぬままゴールスプリントに入る集団では、メカトラブルが続きながらもスプリントでゴールを狙った野中が5位。
ジャイは集団でゴールしましたが、下位の選手がボーナスタイムを獲得し順位を落とします。
4日間ホストチームとして地域の皆様に暖かく迎え入れていただき、選手、スタッフ一同本当に感謝しています。
今年の第17回Tour de 熊野は悔しい結果で終わりました。
しかしながら毎日、沿道で振っていただくＫＩＮＡＮうちわを見て、この数だけ皆さんにお応えしなければ！と思いを胸に留めながらの走りは選手にとって素晴らしい経験となりました。
来年こそはもっともっと強いKINAN Cycling Teamを皆さんにお見せする事をお約束します。
たくさんの方々から応援していただき本当にありがとうございました。
[最終総合成績]
1． ベンジャミン・プラデス マトリックスパワータグ 7h49'20″
2． イリヤ・ゴロドニチョフ ＲＴＳサンテックレーシング +08″
3． ダミアン・モニエ ブリジストンアンカー +10″
8. ジャイ・クロフォード +1’17″
15．ロイック・デリアック +3’０3″
35．野中 竜馬 +8‘53“
42．伊丹 健治 +9‘42″
68．水野 恭兵 DNF
69．中西 重智 DNF
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