ツール・ド・北海道 第3ステージ 180km
ツール・ド・北海道 2016(UCI アジアツアー 2.2)は 9 月 2 日、倶知安町を発着とする 第 3 ステージが行われた。KINAN Cycling Team は、リカルド・ガルシアがステージ 2 位でフィニッシュ。総合でも 3 位に浮上した。また、ジャイ・クロフォードもステージ 6 位となり、総合でも 6 位と好位置につけている。
このステージは、倶知安町のヒラフスキー場前を出発し、周辺 6 町村をめぐった後、再びヒラフスキー場へと戻ってくるルート。日本百名山の 1 つであり、“蝦夷富士”とも称される羊蹄山麓を走る美しいコースだ。
羊蹄山を望む絶景ポイントをチームカーが通過する
レースは、スタート直後から逃げ狙いのアタックが見られた中、20km 地点を過ぎて野中竜馬を含む 2 選手による逃げグループが形成される。その後 3 選手が野中らに合流し先を急ぐが、この日唯一の山岳ポイントである新見峠を超えてからの下りで、メイン集団に吸収されてしまう。
代わって逃げを試みたのは阿曽圭佑。4 人が新たに先頭グループとなり、レースをリードすることとなった。60km 地点を過ぎたところで飛び出し、スタートから 100km 過ぎにはメイン集団に対し 4 分 45 秒差まで広げた。
レース中盤に逃げグループを形成した阿曽圭佑
レース後半に入ると、メイン集団のペースが上がったことにより、阿曽圭佑らの逃げグループのリードが少なくなってきた。127.5km 地点の中間スプリントポイントでは、3 分 15 秒差。
その後も距離を追うごとにタイム差が縮まり、やがて 1 分 40 秒差にまで集団が迫ってきた。このタイミングで阿曽圭佑が逃げるのをやめ、メイン集団へと戻る判断を下す。ともに逃げていた 3 人は終盤まで粘りを見せたが、フィニッシュ目前ですべて集団に吸収された。
メイン集団では、野中や伊丹健治がリカルドとジャイをアシスト。好ポジションを確保し、終盤にかけては集団前方へと送り込んだ。
そして迎えた最終局面。逃げを捕まえたことで、勝負はスプリントにゆだねられた。だが、 ラスト 550m は急勾配。上りスプリントとはいえ一筋縄ではいかない。それでも、リカルドとジャイはしっかりと実力を発揮。NIPPO・ヴィーニファンティーニのピエールパオロ ・デネグリ選手にステージ優勝は譲ったものの、リカルドが 2 位、ジャイが 6 位でフィニッシュラインを通過した。
これにより、リカルドが総合 3 位に浮上。首位は前日に続き増田成幸選手(宇都宮ブリッ ツェン)で、その差は 27 秒。ジャイは総合 6 位で、増田選手との差は 33 秒と、ともに総合上位を狙える位置につけている。
その他 KINAN 勢は、伊丹が 27 位、野中が 65 位、阿曽圭佑が 74 位。それぞれがアシストとしての役割を果たし、翌日へつないだ。
1 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)4時間34 分42秒
2 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +0 秒
3 中根英登(愛三工業レーシングチーム) +0 秒
4 リカルド・スタキオッティ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +0 秒
5 シリル・ティエリー(スイス、ヴェロクラブ メンドリシオ) +0 秒
6 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +0 秒
27 伊丹健治(KINAN Cycling Team) +31 秒
65 野中竜馬(KINAN Cycling Team) +2 分 1 秒
74 阿曽圭佑(KINAN Cycling Team) +6 分 1 秒
●個人総合時間賞
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 7 時間 16 分 5 秒
2 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +27 秒
3 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +27 秒
4 中根英登(愛三工業レーシングチーム) +29 秒
5 シリル・ティエリー(スイス、ヴェロクラブ メンドリシオ) +30 秒
6 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +33 秒
31 伊丹健治(KINAN Cycling Team) +7 分 9 秒
59 野中竜馬(KINAN Cycling Team) +8 分 33 秒
68 阿曽圭佑(KINAN Cycling Team) +12 分 42 秒
●ポイント賞
1 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 32pts
4 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) 20pts
10 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) 11pt
●山岳賞
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 16pts
8 野中竜馬(KINAN Cycling Team) 3pts
9 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 2pts
●チーム総合時間賞
1 宇都宮ブリッツェン 21 時間 55 分 55 秒 2 KINAN Cycling Team +29 秒
●選手コメント
ジャイ・クロフォード 「野中さんや阿曽さんが逃げたことで、よい展開に持ち込むことができた。ラスト 500m は NIPPO の 2 人がとても強くて、リッチーでもかわすことができなかったんだ。明日は 200km 超えのステージで、その分チャンスは多くあるからトライを繰り返していきたい。 調子はよいし、チームのみんなも強いからきっと勝つことができるよ」
阿曽圭佑「1 つ目の KOM が終わってからの下りで野中さんが吸収されて、代わりに僕が逃げに入 った。タイム差的に集団が僕たちを容認していないようだったし、徐々に差が縮まってき ているのを見て、自分から逃げを降りた。脚はよく動いていたし、明日もう 1 回何かができればと思う」
リカルド・ガルシア「あとチョット・・・。勝てると思ったんだけどね。NIPPO の 2 人が上手く連携したことで 彼らが勝利したね。チームから逃げに送り込めたことで、プロトン内でも楽にレースができた。トラブルもなかったし、問題なかったよ。明日はフルガスで勝ちに行く。ガンバリ マス!」
text&photo:Syunsuke FUKUMITSU
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